インターナショナルスクールに行くと後悔する? 後悔しないための方法とは
公開日:2022/06/03
更新日:2022/06/03
子どもの頃から英語を学ばせ、将来、堪能に話すことができる人になるようにとインターナショナルスクールに通わせる親も少なくありません。ところが、後々、それを後悔する親・本人もいるのです。そこで、この記事では「親が子どもをインターナショナルスクールに通わせて後悔する原因」「後悔しないための方法」について詳しく紹介します。
1.インターナショナルスクールに通わせて後悔すること
インターナショナルスクールの在学中や卒業後に、親や本人が後悔するケースとはどのような場合なのでしょうか。理由は各自で違うものですが、こちらではそのなかでも特に多いものについて紹介します。
1-1.学費が想定以上に高かった
インターナショナルスクールの学費は相場で年間200万円以上です。子どもの教育費として必要な費用とはいえ、大きな出費であることには間違いありません。文部科学省が平成30年に行った調査によると、幼稚園の年間平均費用が公立で約22万円、私立で約53万円です。小学校になると、公立で年間約32万円、私立で約160万円となっています。このように一般的な教育機関の費用と比べ、インターナショナルスクールにかかる費用は非常に高額です。
幼稚園で年間150~250万円程度、小学校6年間で1000万円以上が学費としてかかるため、万が一、入学時より収入が落ちると家計を圧迫しかねません。家計の圧迫状況によっては、子どもがインターナショナルスクールを卒業するまで慎ましい生活を送らなければならない可能性もあります。想定より実際にかかる費用が大きく、学費のために生活費などのやりくりをすることが親にとってのストレスにつながるケースもあるのです。
1-2.思っていたほど英語が話せるようにならなかった
インターナショナルスクールで卒業するまでにかかる高い学費を思えば、子どもがいわゆる「英語ペラペラ」になっていなければ思わず落胆してしまうこともあるでしょう。「英語ペラペラ」とは、たとえば、英語を母国語とする国で生まれ育ったネイティブスピーカーのように話すことができる状態、あるいはそれに近い状態です。しかし、日本語でも普段から言葉数が少ないタイプや引っ込み思案の子どもの場合、スピーキング能力があっても自ら話す機会が少ないこともあります。そういった場合、一概に「英語ペラペラにならなかった」ということはできません。逆に、英語を流暢に話すことができても、文法の誤りや会話内容に稚拙さがある場合もあります。
ただ、子どもの発達段階として、母国語でも自分が伝えたい内容を言葉にうまくできないことは珍しくありません。第二言語となる英語であれば尚更でしょう。そのため、期待していた英語レベルになっていなくても、落胆しすぎる必要はないのです。日本に暮らしている場合、英語を話すのはインターナショナルスクール内のみで、それ以外の場所では日本語になってしまうのは自然なことといえます。スピーキング能力の成長が緩やかになりやすくても、リスニング能力や語彙力が十分身についていることが多いため、一面だけを見て子どもの英語力を評価しないようにしましょう。
また、英語はあくまでも第二言語ということを忘れてはいけません。バイリンガルになるのは母国語の日本語を正しく理解し、話すことができる子どもです。日本語の学習を疎かにすると必要なときに話すこともできなくなり、英語・日本語ともに中途半端にしか身につけることができない「セミリンガル」になる危険性があります。さらに、インターナショナルスクールでは授業を完全に英語で行うため、子どもは突然慣れない言語の世界に入り込んだ状態です。英語を必死に覚えなければついていけないため、子どもは母国語より英語の習得を優先するようになります。すると、母国語である日本語の能力が低下するリスクが高まってしまうのです。
※「セミリンガル」とは二ヵ国語をしゃべることはできるが、そのどちらも年齢相応のレベルに達しておらず、両方とも浅い言語取得しかできていない人をさします。
1-3.卒業したら英語力が落ちた
インターナショナルスクールに在学中は一般的な日本人より英語を話すことができていたとしても、卒業後にほかの日本人とほぼ変わらないレベルの英語力になってしまうケースもあります。こういった状態は、留学経験がある学生や帰国子女にも起こりうるものです。インターナショナルスクールでは常に英語を話していますが、卒業後は意識しなければ話す機会が減ってしまいます。常に話していなければ、英語能力が落ちてしまうのも無理はありません。使う機会がないことで能力が低下するのは、語学に限ったことではないでしょう。
「インターナショナルスクールにせっかく通わせたのに」と親としては思ってしまうかもしれません。しかし、元々、英語力のベースは本人にあるため、意識的にブラッシュアップをすれば苦労せずに元通り話せるようになる可能性が高いです。インターナショナルスクールを卒業後も身につけた英語力を低下させないためには、「英語を母国語とする友人を作る」「英会話教室に通う」などの努力をすることも必要になります。
1-4.日本語力や日本人としての素養が乏しくなった
インターナショナルスクールに通っていると英語力アップを期待できますが、日本語力が十分に発達しない可能性があります。一日の大半で英語を話すことになるため、特に、漢字は一般的な日本の学校に通っている生徒と比較して著しく低下した状態になりかねません。そうならないためには、意識的に勉強する必要があります。また、「日本文化や習慣、慣習などに関する理解が乏しくなる」「日本人としての感受性・感情の機敏さが十分発達しない」という可能性も高くなるでしょう。
基本的に、インターナショナルスクールではアメリカ形式で教育が行われています。そのため、日本人として身につけるべき常識、日本人であれば多くの人が知っている話題についていけない状態になりやすいです。アメリカナイズされすぎると、日本人としてのアイデンティティも持てなくなる恐れがあります。そうならないためには「極端な英語教育にならないようにする」「家庭内で日本語で日本について教える」など、インターナショナルスクール内で学ぶこととのバランスをとる必要があるでしょう。
1-5.希望の学校へ進学できなくなった
インターナショナルスクールを卒業しても、原則として国内の高校・大学などに進学することができません。これは、多くのインターナショナルスクールが「学校教育法上の学校」という扱いになっていないことが理由となっています。簡単にいえば、「インターナショナルスクール卒業=義務教育を修了していない」となるのです。国際化対応を行っている大学なども増加しつつありますが、インターナショナルスクールを卒業した子どもが自由に選ぶことができるほど多くはありません。
インターナショナルスクールを卒業後に大学進学をするためには、高卒資格を取得する必要があります。日本では高卒資格を取得することができる「高卒認定試験」があるので、そちらに合格しなければなりません。大学進学後も、講義では専門用語や難しい文章を扱うことが多いです。日本語力がそれについていけるレベルでなければ、必要なことを学ぶことさえも困難になり、受験時や入学後に苦労することになってしまいます。英語力を高めることも大切ですが、日本の大学に進学するつもりであれば日本語力もしっかりと身につけたほうが良いでしょう。
2.インターナショナルスクールでの失敗は挽回できる
インターナショナルスクールを選択して「失敗だった」と後悔することもあるかもしれません。しかし、支払った学費を取り戻すことはできませんが、「失敗」の多くはあとから取り戻すことができます。「インターナショナルスクール卒業後にどのような挽回方法があるのか」について見てみましょう。
2-1.学力は本人の努力次第であとから伸ばせる
インターナショナルスクールでは英語力アップが期待できます。しかし、そちらに力を入れたことで、国語をはじめとした一般的な日本の学校に通った子ども達に劣る面もあるかもしれません。ただ、勉強に関しては、時間をかけて努力をすることで日本の学校に通った子ども達のレベルに追いついたり、追い越したりできる可能性があります。そうなることができれば、高い英語力はそのまま本人にとっての武器になるでしょう。
もし、高い英語力が身につかなかったとしても、インターナショナルスクールに通った経験が後々の英語学習に有効となるケースもあります。漢字に関しては年齢を問わず勉強できるものであり、計算もドリルの活用で学ぶことが可能です。自分の弱点を認め、克服しようと努力する気持ちは、インターナショナルスクールに通っていたかどうかだけではなく、人間として大切なことといえます。
2-2.インターナショナルスクールで得たものを武器に
インターナショナルスクールに通ったことによるマイナス点ばかりに気を取られすぎず、プラス点に目を向けることが大切です。マイナス点の多くは本人次第で取り戻すことが可能であり、一般的な日本の学校に通っていれば学ぶことができなかったものを身につけたというプラス点が本人にとって武器になります。たとえば、高い英語力やコミュニケーション能力、インターナショナルスクールならではの体験などです。このようなインターナショナルスクールに通ったからこそ手に入れた長所を積極的に活かす方法を考えましょう。もし、子どもが自分の道をどう進むべきなのか迷っていた場合は親が一緒に考え、最適な方向性を探ることが大切です。
3. インターナショナルスクールに通わせて後悔しないためには
インターナショナルスクールに通っていることで得ることができなかったものがあるかもしれません。しかし、そういったものも本人の努力次第で得ることができます。ただ、できればインターナショナルスクールを選択したことを後悔しないようにしたいというのが本音ではないでしょうか。こちらでは、インターナショナルスクールに通うことで後悔しないための2つのポイントについて解説します。
3-1.親が子どものサポートをしっかりする
インターナショナルスクールだけに子どもの教育を任せるのではなく、親もしっかりとサポートすることが大切です。インターナショナルスクール内でバランスのとれた教育が行われていれば問題ないかもしれません。しかし、そうではない場合、親が適切な対処をとる必要があります。こちらに関してはインターナショナルスクールに限ったことではなく、公立や私立の幼稚園に通わせている場合も同じです。だからといって過干渉になってしまうのも子どもの成長を促す面で良いとはいえません。そのため、適切な距離感を持ちながら子どもの教育に関わっていきましょう。たとえば、「学習習慣を身につけさせる」「社会のルールやマナーを教える」といったことも親の大切な役割といえます。
3-2.実績のあるインターナショナルスクールを選ぶ
インターナショナルスクールに入学させる場合、どこでも良いと考える親は少ないのではないでしょうか。しかし、希望するインターナショナルスクールの学費が高額すぎたり、通学しづらい地域にあったりなど、やむを得ずに妥協しなければならないケースもあります。もし、そういった状況になったとしても、子どもの教育を第一に考え、できるだけ実績や評判が高いインターナショナルスクールを選ぶようにしましょう。実績があるインターナショナルスクールであれば確立した教育方法があり、英語力とともにコミュニケーション能力や人間性、協調性といった人として必要な面もバランス良く高めてくれる可能性が高いからです。
いざ、インターナショナルスクールに入学させると教師の授業レベルが低く、十分な教育を受けることができないといったケースも少なくありません。特に、理数系の授業については緩いといわれており、一般的な日本の学校に通う子ども達より遅れてしまうといった声も挙がっています。これは日本の学校のように学習指導要領が定められていないため、授業の進め方や内容について教師の裁量に委ねられているからです。もし、評判が良くないスクールに通わせる道しかないようであれば、インターナショナルスクールに入学させること自体を断念することも考えたほうが良いでしょう。
インターナショナルスクールで学ぶだけでは足りない面については、親の全力サポートが必須となります。そうしたとしても、結果が伴わないケースもあるので、インターナショナルスクール選びは慎重に慎重を重ねて行わなければなりません。実際に希望するインターナショナルスクールに通っている子どもの親の声を聞いたり、スクールに関するさまざまな情報を集めて、後悔しないところを見つけましょう。
40年のノウハウをもつKids Duo International
インターナショナルスクールに通わせるマイナス点を克服できるかどうかは、本人の努力次第です。さらに、親のサポート、実績があるスクールの選択も重要になります。バイリンガル幼児園「KDI(Kids Duo International)」を選択するのもひとつの方法です。KDIは40年の教育ノウハウを持ち、英語・日本語をバランスよく指導するので、セミリンガルの特徴である日本語・日本文化の喪失を避けることが期待できます。まずは、「入学説明会に参加」「問い合わせをする」など行動してみましょう。
早期英語教育には、英語力を身につける以外にもさまざまなメリットが存在します。異文化理解を深め、自信をもって英語でコミュニケーションをとれるようになるために、幼少期から英語に触れさせていきたいものです。
学習法は、習い事や教材を利用するほか、英語のCD・DVDを流すなどさまざまな選択肢が存在します。ただ、一定以上の英語量に触れさせ、英語を話す環境下に身を置くとなると、「インターナショナル幼稚園」や「プリスクール」が最適かもしれません。
早期英語教育を中心とした独自のカリキュラムを採用しているのが、バイリンガル幼児園「Kids Duo International」。卒園までの4年間で約3,000時間を英語で過ごすため、英語教育に関心の高い保護者の方から注目を集めています。
40年間にわたって培われた教育カリキュラムでは、語学以外の面にも注力。バイリンガル講師とのコミュニケーションや知能教育のほか、クラスメイトとの遊びを通して英語圏と日本の文化に触れられるなど、日本語と英語をバランスよく学ぶことも大切にしています。
執筆者:バイリンガル幼児園Kids Duo International コラム編集部
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